さくらいろ:みんなの咲顔~えがお~

施設長挨拶

児童デイサービスあおぞら 施設長 角田隆浩

 わたしたちは佐賀県多久市の「さくらんぼ保育園」で斉藤公子のさくらさくらんぼ保育を学び、実践してきました。さくらさくらんぼ保育で学んだことは、障がいのある無しにかかわらず子どもは「育つ」ということ。
 この世に生まれてきたヒトが人間になっていく課程には道筋があり、感動があります。そのときどきの時代を育ちきった子ども達は心と身体の全面が発達していきます。
 私たちはお腹の中で、進化の課程を繰り返し、生まれてきてからも進化の過程を繰り返しながら発達していきます。
 ヒトは生まれると、金魚運動をして、脳に刺激を送り、寝返りの動きを獲得し、両生はい、四つばい、高ばい、つかまり立ち、そして二足歩行を獲得していきます。母体にいた時と同じように水を求め、文化の始まりである土を求めていきます。

 野山や海へ出かけ、緑の匂いや風の気持ちよさ、押し寄せる波に触れ、太陽の暖かさを充分に五感で受け止めた子ども達は、脳の発達が促され、生きる力の土台を身につけていきます。

 障がいのある子も同様に、持ち得るかぎりの能力を駆使して、自然の恩恵を五感で受け止めようとします。自然の中へ出かけ、身体と心に自然の持つさまざまな刺激を受ける事で、ボディイメージを獲得し、安定した情緒を獲得していきます。これは私たちが実践から学んだ事実です。

 肢体不自由の子は金魚運動をしてあげることで、過緊張をとり、古い脳を刺激し、発達を促します。

障がいの程度にも寄りますが、首が据わり、腰が据わってきたら、両生ハイ、高ばいの時代を時間をかけてじっくりと育ちきります。その一段一段の階段はゆるやかで長いものですが、目を凝らして発達をみると、どの子も確実に力をつけていくのが見えてきます。

 身体の障がいの重い子どもでも、心の発達を促すことができれば、いろいろなことを楽しめるようになります。持ち得る限りの力を伸ばしてあげることは、その子の一生の財産となります。 児童ディサービス「あおぞら」は障がいを持った弱い子の生きる力を、発達の過程に沿って育てていく施設です。

 四年前さくらんぼ保育園に障がいを持った子がいらっしゃいました。私たちは受け入れる体制を取る事ができずに、辛い思いをしました。障がいを持った子らの保育園が欲しい。あの時の思いがあおぞらの開所へとつながりました。

 さくらさくらんぼ保育を求めている子に親に、ようやく応える準備が整いました。
 皆さん、私たちと子ども達とともに学び、育ちあいましょう。

  

社会福祉法人さくら会 児童デイサービス「あおぞら」
〒840-0213 佐賀県佐賀市大和町久留間3176-1
TEL&FAX 0952-97-7067

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